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空き家売却の相場はいくらが目安?費用や控除も確認しよう

空き家

髙橋 正浩

筆者 髙橋 正浩

不動産キャリア13年

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空き家の売却を検討している方にとって、「どのくらいの価格で売れるのか」「手元に残る金額を増やしたい」という気持ちは大変切実です。しかし、空き家の相場や必要な手続きについて正確に把握している方は多くありません。この記事では、空き家を売却する際の相場を把握する方法や費用への理解、手続きにおける注意点など、売却を成功させるための重要なポイントを分かりやすく解説していきます。知っておくべき知識を整理し、ご自身の状況に合った売却方法を見極めるための参考にしてください。

空き家売却の相場を知るための基本的な方法とポイント

空き家の売却相場を正しく把握するには、いくつかの信頼できる方法があります。まず、不動産の価格には「売り出し価格」と「実際の成約価格」があり、前者は提示されている額で、後者は実際に取引された価格です。売り出し価格だけでは相場を正確につかみにくいため、成約価格に目を向けることが重要です。

具体的には、国土交通省が提供する「不動産情報ライブラリ」などの公的データを活用することで、実際の成約事例や地域ごとの価格帯を把握できます。実勢価格として信頼性が高く、相場観を養ううえで有用です。

また、固定資産税評価額を参考にする方法もあります。固定資産税評価額は、課税の基準となる評価であり、一般的に時価の約70%程度が目安とされるため、相場の予測を立てる際の目安になります。ただし、評価額は用途や地域差を含むため、実際の市場価値とはずれがある点は理解しておく必要があります。

方法特徴注意点
売り出し価格と成約価格の比較 市場での提示価格と実取引価格の差を把握できる 売り出し価格のみでは相場を過大に見積もる恐れがある
国土交通省の不動産情報ライブラリ 実際の成約価格データを閲覧できる 更新頻度や地域ごとの詳細さにばらつきがあることもある
固定資産税評価額を参考にする 公的評価を基にした目安価格として利用可能 実勢価格より低く見積もられる可能性がある

買取と仲介、どちらが相場に近い価格で売れるか?

空き家売却には「仲介」と「買取」の2つの方法がありますが、それぞれ特徴が異なります。以下にポイントを整理しました。

売却方法 特徴 適した目的
仲介 市場価格に近い価格で売れやすい。買い手が現れなければ成約まで数ヶ月以上かかる。仲介手数料が必要 できるだけ高く売りたい方に向く
買取 不動産業者が直接買い取るため、売却が早く確実。価格は市場価格の7〜8割程度、物件状態が悪い場合は5割程度になることも 早く・手間をかけずに売りたい方に向く

仲介は買主のニーズによっては高値で売れることがあり、市場での相場により近い価格になる傾向があります。とはいえ、売却までに時間がかかり、仲介手数料や内覧対応などの手間も必要です。

一方、買取は10万円〜数百万円にのぼるリフォームや解体などの必要がないため、短期間で確実に現金化できます。その代わり、提示される価格は市場価格の7〜8割程度が一般的で、状態が悪い空き家では5割程度になってしまう場合もあります。契約不適合責任が免除されるケースが多く、手間とリスクを減らせるのもメリットです。

ご自身の目的が「なるべく高く売りたい」か「早く確実に売りたい」かに応じて、どちらが向いているかが明確になります。たとえば、築年数が経過して傷みが目立つ空き家を所有されている場合は、買取の選択がリスクと手間を減らす点で有効ですし、十分に市場性がある物件であれば、仲介での高値売却を目指すのが適しています。

相場から手取りを増やすために知っておくべき費用・税金・控除制度

空き家を売却して、できるだけ多くの手取りを得たい方向けに、税金・控除制度・実費について整理してご紹介します。

項目内容ポイント
譲渡所得にかかる税金 所得税・住民税(+復興特別所得税) 所有期間により税率が変化:
短期(5年以内)=39.63%、長期(5年超)=20.315%
相続空き家の3,000万円特別控除 死亡前に住んでいた家屋と敷地を相続し、一定要件を満たせば
譲渡所得から最高3,000万円控除
耐震改修や取壊しなどの要件、売却期限(相続開始後3年の年末まで)あり
取得費加算の特例 相続税申告した場合、取得費に相続税の一部を上乗せ可 控除との併用不可。相続開始後3年以内の売却が条件

まず、譲渡所得とは、「売却価格」から「取得費」や「譲渡にかかった費用」を差し引いた利益のことです。この利益に課される税金は、所有期間が売却年の1月1日時点で5年を超えていれば「長期譲渡所得」となり、所得税・住民税を合わせて税率は約20.315%(所得税15.315%+住民税5%)となります。短期の場合は約39.63%と高くなるため、売却タイミングに注意が必要です 。

次に、相続空き家には「3,000万円特別控除」という大きな節税制度があります。これは、被相続人が居住していた家屋と敷地を相続して売却する場合、いくつかの要件を満たせば譲渡所得から最大3,000万円を控除できます。要件には、昭和56年5月31日以前に建築されたこと、耐震性の確保もしくは取り壊しの実施(最近は買主による工事も認められるようになりました)、相続開始から3年後の12月31日までの売却、などがあります 。

さらに「取得費加算の特例」という制度もあります。これは相続税を支払った場合、取得費に相続税の一部を加算できるというものです。ただし、この特例と3,000万円控除は同一物件では併用できませんので、より有利な方を選ぶ必要があります 。

最後に、実際にかかる費用としては「相続登記費用」「解体費用」「仲介手数料」などが挙げられます。仲介手数料や登記費用、印紙代などは取得費や譲渡費用として譲渡所得から差し引けるため、可能な限り正確に把握し、申告の際に反映させることが大切です 。

これらの制度や費用を正しく理解・活用することで、税負担を抑え、空き家を手取りを最大化して売却することが可能になります。

相場を踏まえて判断する際のチェックリストと注意点

空き家の売却にあたって、相場をふまえた判断を確実に行うためのチェックリストとして、以下のように整理できます。

チェック項目 確認内容 ポイント
相場の把握 机上査定・訪問査定・公的価格・取引事例の収集 根拠のある価格を把握し、提示された査定額との乖離を見極める
インスペクションの活用 建物の状態を把握し、契約不適合責任に備える 売主として正直な情報提供と必要に応じた検査の受診
手続き面の確認 相続登記・必要書類・登記漏れ・制度適用期限 手続き上の誤りや漏れを未然に防ぐ

まず、「相場の把握」については、ネットでの机上査定に加えて、現地を見て評価する訪問査定、公的な土地総合情報や成約事例の参照を行うと、より適正な売却価格の判断材料になります。

次に、「インスペクションの活用」では、売却後のトラブルを防ぐため、建物の状態を客観的に把握する検査の受診が有効です。既存住宅売買瑕疵保険の活用によって、万が一の瑕疵に対して保険で備えることも可能です。

そして、「手続き面の確認」では、たとえば相続されていた空き家であれば、相続登記が完了していないと売却が進められません。また、登録免許税や印紙税、登記に必要な書類等をもれなく準備することが大切です。

以上のチェックリストを活用することで、相場をふまえた冷静な判断と、トラブルを防ぐための備えを同時に進めることができます。売却を検討される際には、ぜひ参考にしてください。

まとめ

空き家の売却を検討する際には、まず相場価格をしっかり調べ、仲介と買取の違いを理解した上で、ご自身の目的に合った売却方法を選ぶことが重要です。また、売却時には税金や各種制度、諸費用についても事前に把握し、手取り額をきちんと見積もることで安心して手続きが進められます。最新の情報や制度の適用期限、必要書類の準備を怠らず、正確かつ丁寧に進めていくことがスムーズな売却への近道となります。本記事を参考に、ご自身の空き家売却が納得できるものとなるよう、ぜひお役立てください。

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